閑話の二・冥琳の御遣い観察報告

 北郷一刀という人間はいかなる者なのか、あらためて調査すべきだと感じたので、周泰に命じ、それとなく魏での評判を集めることとした。
 このようなことをしていると知れたら呉にとっては少々厄介な事態となるのだが、魏の今後の動向を探る上で重要と判断し、あえて危険を冒すものである。

・肯定的証言群
「隊長? もちろん尊敬できる御方です。なにより、あの人がいると、なんというか、雰囲気がよくなるんです。部下たちもみんな頑張ろうという気になってるようですし」
「あの人は、まあ、ちょっとぬけてるとこあるけど、ええ人やで。天の国の技術をかみ砕いてうちに説明できるんは偉い思うわ。普通はできひんて。ぼーっとしてるようにみえるけど、観察眼はあるんとちゃうか」
「兄ちゃん? 力はからきしだけど、色々教えてくれるし、すごいんだよー」

・否定的証言群
「北郷? あれは、だめだな。なにしろ腕っぷしがまるで頼りない。華琳様のお側に仕えるなら、せめて自分の身を守るくらいはできてもらわんとな。ま、まあ、そこはわたしが補ってやればいいのだがな。あ、あいつとて使い道はあるからな、うん」
「一刀ぉ? あの嘘つきんことかー? うちを大秦に連れてくんちゃうんかー、ひっく」
「あんな薄情な人のこと、知りません。いくら公演中だからって知らせることくらい……」
「そうだな、厄介ごとを背負いこみがちなところはあるな。だが、まあ、それが北郷というものなのだろう」

・否定的(?)証言群
「種馬、というのが正当な評価ではないでしょうか。一刀殿のあふれる汁で私が、風が、華琳様が……ぶ、ぶはーーーっ」
「女たらしですねー。お兄さんにあんまり近づくと食べられちゃうからやめておいたほうがいいと忠告しておくのです。……まあ、無駄な気はしますけどね~」
「ちんこよっ」

・追加証言
「お猫さまに好かれる一刀様はすばらしいのです! 魏のお猫さまをたっくさん紹介してもらえたのです。幸せなのです! もふもふなのです!」

 総合すると実務能力に関しては疑問符がつくものの、雰囲気づくりに長けた人々の潤滑剤となりうる人材のようだ。天の国の知識を生かす知恵もあるようで、今後の魏の動向を考える上で重要視すべき部分があると思われる。
(注記 天の国の技術・知識がいかなるものなのか予測しがたい部分あり。追加調査を要検討)
 これで曹操と北郷一刀が別の軸であるならば離間の計もたやすいのだが、問題は北郷一刀が曹操の愛人であり、今のところ、その仲はすこぶるよさそうだということだろう。驚くべきことに、曹操のみならず主要幹部は全て北郷一刀の愛人でもあるようなのだ。
 いずれ曹魏を継ぐのは北郷一刀と曹操、あるいはその宗族である夏侯家の子となることは想像に難くない。
 この点でも今後監視を続行する必要があると考えるものである。
 天の国のことを含め、頭のまわるものを洛陽に置いておくことを考えてみるべきかもしれない。

 追記
 今回の調査者に関しては、人選を間違えたような気がしてならない。

閑話の二・冥琳の御遣い観察報告」への2件のフィードバック

    • この時点では、この外史の呉蜀勢は一刀のちんこぶりは知りませんからなあw

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