
今回もボクがあんたたちに説明してあげるから参考にすると良いわ。
今回は、舞台となる地域の地図ね。

おそらくだけど、漢土の構成がどんなものかわからないって人は多いでしょうから、これを見てなんとなくわかってもらえるといいんじゃないかしら。
え? これだけの土地を短い期間で征服できるのかって?
そりゃあ、英傑だもの。率いる軍の速度もそりゃあとんでもないわよ。
そうじゃなきゃ、このボクたちが、あんなあっという間に攻め込まれるわけ無いじゃ無い。
当然でしょう?
なんて冗談はおいておいて、この時代の戦は、この地図に記されている『面』を支配するものじゃないの。
いくら広い州でも、その中心となる都市は少数。
街道の要所だったり、昔からの大都会だったり。
そういうところを取り合う戦が主流だから、素早く軍を動かして攻囲できるなら、戦を早く終わらせることは出来るのよ。
黄巾みたいにそういう常識が通用しない相手もいるけどね。
そのあたりは民衆叛乱の怖さだと思うわ。
あれ?
話がずれたわね。
ともかく、こうして一応の境界と政治区分はあるわけだけど……。
いまは、三国が支配しているから、この通りとはもちろんいかないわけよね。
そのあたりは、お話が進んだら、また新しく地図を出すつもりみたいよ。
現状はこうした州を三国が支配していると思っておいて。
後は、主なお話は都のある司隷で起きてるんだなーって思っておいたらいいんじゃないかしら。
あと、司隷の隣に雍州ってあるけど、これは涼州に含まれてる時代のほうが多いわね。実際はボクや月の出身地はここになるわよね。
じゃあ、次。

匈奴帝国 CC BY-SA 3.0 トムル WikimediaCommons
お次は、今後お話に関わってくるであろう異民族たちの活動圏を示す地図ね。
といっても、この地図自体はボクたちの時代よりちょっと前後するところはあるんだけど。
ボクたちの時代にはすでに匈奴はここまで強勢ではなかったり、鮮卑が西に出てきてたりするんだけど……。
まあ、そのあたりは作中でも今後示されていくでしょう。
その都度、新しい地図も示せていけばいいかなって思ってるようよ。
なにより、この地図は異民族たちの広大な活動範囲が印象的なはずよ。
そこは本当に大事なところだから、素直に受け止めておいて欲しいわ。
さて、今回はこの二枚。
でも、これから物語が進んで舞台が魏・呉・蜀の三国から離れていったりするときや、大規模な軍事行動について話が動くときは、またいろんな地図が提示されていくはずよ。
楽しみにしておいてね。
それじゃ、ボクはこの辺で。
あの馬鹿の面倒もあるから、忙しいのよね。
また会えるといいわね。